2012年05月26日

お客様一人ひとりにパーソナルグラスを供して楽しむ

お客様一人ひとりにパーソナルグラスを供して楽しむ

私はガラスの器が大好きです。手吹きで作られたガラスは、
素朴で温かみがあって、ながめているだけで気持ちが
和やかになります。なかでも、「スキ」と呼ばれる無色の
ものは、透明感があって、光を通してくれるので、特にお気に入り。
お友達を招いてこだわりのおもてなしのときには、
そうしたスキ色の、アンティークグラスでコーディネートする
こともたびたびです。

アンティークグラスというのはセットやペアではなかなか
揃えにくいものですが、だからこそ模様もスタイルも違うグラスを
たくさん並べておいて、好きなものを選んでいただくのです。
それぞれがお気に入りのグラスを選んで、そこに飲み物を注ぎ、
召し上がっていただく。

こんなおもてなしも、いつもと趣向が変わってステキな
集まりになりますよ。

ヨーロッパでも、プチホテルや田舎のほうにあるレストランなどでは、
器の使い方もとても家庭的です。
メインディッシュのためのディナープレートも一人ひとり違って
いたりして、それだけでお食事がもっと楽しくなります。
そんな∃−ロッパ風のおもてなしをグラス遣いで取り入れてみましょう。
とてもアットホームで温かい雰囲気を演出してくれます。
フォーマルなパーティーでは飲み物のグラスはお揃いのものにしておく、
というのが一般的なおもてなしですが、気のおけない集まりなら、
バラバラのグラスをお出しするのは恥ずかしいことではありません。
むしろ、「あなたにはこれが似合うと思うわ」「あなたならきっと
こういう器が好きだと思って」……。そんな気持ちをこめて
形やデザインの異なるグラスでテーブルを飾れば、ちょっと
おしゃれで楽しめる、遊び心のある食卓に変身してくれるのです。
 
おしゃれにまとめるコツはトータルバランスとテーマ。
5月の終わりから6月にかけてであれば、梅雨の合間の夏日をテーマに、
光を取り入れたさわやかな食卓、清々しさを演出してみるのはいかが
でしょう?

グラスのきらめきと、涼しげな花の色、そのお花をいけたグラスの
なかの水に映る光……。
きっと梅雨のうっとうしさも消え、涼しげな時間が過ごせますよ。

飲み物を入れるだけではなく、小さなワイングラスにオードブルを
入れたり、ソルベ(シャーベット)を入れたり……。これからの
季節なら冷たいスープを入れてみたりというのもステキですね。
私は花器にして、小さなかわいらしいお花を一輪だけ挿してみたり、
ハーブを入れて楽しんだりしています。お花は陶器に入れるよりも
ガラス製の器に入れてあげたほうがやさしい感じが出るんですよ。

今日は山紫陽花をいけてみました。透明のグラスに白いお花を
いけるというのも、さわやかで清々しい雰囲気になります。
若い方なら、オレンジ色のガーベラのお花の部分だけをグラスに
浮かべて、ポップな雰囲気を演出してみるのもいいですね。

じめじめした日が続き、気分が憂うつになりがちな梅雨の時期、
こんなときこそスキ色のグラスが最適です。あなたの創造力と
イマジネーション、アイデアで、お客様の気分が晴れて、
楽しくなるような食卓を作ってみてください。


(citymenu 連載エッセイ より)

写真:北原 薫

posted by CAJ at 00:00| 秋篠野 安生 エッセイ | 更新情報をチェックする
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