2012年02月25日

春一番

春一番

寒い寒い冬が終わる頃、必ず海へ出かけます。
春一番の風が吹く頃に。
冬が開ける前ぶれの雨、春が近くなると雨が続き、
一雨一雨に耳を澄ましていると、ある日突然春になって。
それは二月半ば、冷たい、強く吹く風の中に、やわらかい…
そう、それはルノアール色だと思うのです。
そのルノアール色をいっぱい含んだ春の風が吹くのです。

いつも海を逆さに、首をかしげて見るのです。
そうすると海はとても広く見え、もっともっと広い海に
私を運んでくれるようです。

そんな春の宵、チューリップをたくさん、私色のチューリップを
買って、ゴールドのワインクーラーに生けました。
テーブルはもう誰よりも早い春宴を開きます。
オードブル皿もパン皿も春の花たちです。
春が大好き…春一番の風がメインディッシュです。

『あいの食卓』より
posted by CAJ at 00:00| 秋篠野 安生 エッセイ | 更新情報をチェックする
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